フューチャーペーシングは効果ない?
また、中学の頃読んだショートショート。
眉村卓の『産業士官候補生』に載ってたのか?
例によって検索しても見つからないので、
テキトーにリライト。
======あらすじ======
『産業士官候補生』試験は超難しい。
難しいだけあって、こいつに合格すると
大学なんか行かなくてもバラ色の未来が待っている。
もちろん、タダとは言わない。
お金をもらいながら
産業士官になっていくんだ。
防衛大学校なんかの民間企業版みたいなものかね。
主人公は、産業士官候補生になるんだと、
頑張って受験勉強している。
その頃の世の中はVRやらMRやらが進化していて、
「超VR」で五感をフルに体験させることができる。
東京大学や司法試験を「記念受験」する奴がいるが、
所詮、記念受験では合格はおぼつかない。
しかし、「超VR」を使えば、
受験料よりも安い値段で合格できてしまう。
実際に合格するわけではないのに
「超VR」の体験は
本人の記憶に「実体験」として植え付けられる。
それって洗脳か?
いつものように主人公がガリガリ勉強しているところへ、
友達がやってくる。
「駅の近くに『超VR』ができたの知ってる?」
「何、その『超VR』って?」
「まるで本物のような体験ができる機械のある所よ。」
そんな機械で何を体験するつもりなのか。
「あんたは、産業士官になれるかもしれないけど、
私はバカだから無理。でも、合格はしてみたいな。」
「受験勉強で忙しいから、止めとく。」
「あ、そう。勉強の邪魔して悪かったね。じゃあ。」
試験まであと半年もある。
「合格した」なんて体験してしまったら、
そこから受験までの期間、
こんな面倒な勉強を続けていけるだろうか。
さらに、合格した後の訓練も並大抵ではないという。
それに耐えられる自信もないし。
次の日から、その友達は
「超エリートの試験に合格しました」
てな感じの奴になってしまった。
一方、主人公は
相変わらず受験勉強でヒイヒイ言っていた。
======あらすじ終わり======
最後の5行は創作です。
(続く)