第9弾 感動する顧客サービス、魅力ある店(FP 98号 1999.4)
じゃマール活動って、そもそもの目的が「友達百人計画」みたいなところから始まっています。友達を創ることと、セールス活動をやっていくこと、これはどちらも「人の信用を得る」という点が同じです。そこで、じゃマール活動中の話ではありませんが、ある研修の課題で私が書いた文書を載せます。ちなみに30点満点の30点で、良い講評でした。
感動する顧客サービス、魅力ある店とは、顧客の欲しているサービス、商品を提供するのみならず、顧客の人生に夢を与えるようなサービス、店である。例えば、優秀なセールスマンはエスキモーに冷蔵庫を売りつけ、布団屋にベッドを売りつけるという。この場合、商品自体にさほどの価値があるわけではなく、セールスマンそのものを、そして顧客にとってワクワクする人生体験を売っているのである。
自分自身の例として、生命保険のセールスを挙げる。当時独身であった私に、結婚したら、そして子供が生まれ、家庭を持ったら、という潜在的な欲求を気づかせてくれ、それが手に入ったら幸せな生活を送れるというビジョンを見せてくれる。そのような幸せな生活を維持していくため、家族の安心のためにも生命保険に入ってはどうかと。
実際、結婚相手を探してもらった訳ではないし、保険を使うような場面は幸せとはほど遠いが、そのセールス活動を通じて自分の人生の夢を見ることができた。
ところで、世の中には顧客の満足とは何かを追求する以前に、自分に与えられた職務が何かさえ把握していない店員、セールスマンが多い。自社で取扱っている製品、自社の提供しているサービスの種類も把握していないため、せっかくの顧客を逃がしてしまう。そういう顧客は二度と戻ってこない。
けがをして病院で治療を受けたが、それがズサンだったために再度治療してもらったことがある。なぜこのようないいかげんな治療をしたのか訊いたところ、「大したことないから」との答えがあった。医者から見て軽症でも、患者は不安なものである。治療も大切だが、患者の不安を取り除くことが医者としての最低限のサービスだと思う。
要約すると、感動する顧客サービス、魅力ある店とは、顧客が潜在的に欲しいと思っているものを気づかせてくれ、それが手に入ったらどうなるかというビジョンを見せてくれ、実際に手に入れる手伝いをしてくれるようなサービス、店である。
人間それぞれ生活があります。家庭、仕事、そして趣味や勉強。人と触れ合っていくということは、相手の生活の一部に割り込んでいくということです。割り込んでいくことでお互いの人生がどれだけ有意義となるのか。それが感じられない人間関係は上手くいかないし、セールスなら必ず失敗するでしょう。
ということで、F・Pがみんなに提供するサービス、みんなで創っていくF・Pって何でしょう。ご意見をよろしく頼むぞ。