携帯電話のお話
 星 期一


2.携帯電話等々の種類
 今回は「携帯電話等々の種類」についてのお話です。種類を大きく分けると携帯電話とPHSの2つに分かれます。[昔は「携帯・自動車電話」でしたが「携帯電話」に変わりました]。あ、コードレスホンもあるか。
 「簡易型携帯電話」と呼ばれるPHS。NTTパーソナル、DDIポケット、アステルの3社がサービスをしてましたが、NTTパーソナルはNTTドコモに吸収。DDIポケットはAirH'で健在。最初はサービスエリアは狭かったです。ほんと、都内の駅の周辺でしか使えないもんな。車で移動中も使えない。携帯電話と話が出来なかった、とボロクソに言われたものでした。そして、安いと言われていた料金も、初期費用が携帯電話に比べて随分と高い。携帯電話はえらいディスカウントしてるのに、何でPHSは高い? それに回線も少なくってなかなかつながらないんだ。
 という一方の携帯電話。NTTドコモ、au、ボーダフォン、ツーカーの各社があります。[昔はIDO、セルラー、デジタルホン、ツーカーセルラー、デジタルツーカーなど群雄割拠。現在はほぼ3グループに統合]。PHSに比べてサービスエリアが広いし、高速移動中も使える、そしてもちろん、携帯電話同士で話が出来る、といいことずくめ。というか、今時これが当たり前。高いと言われる料金も、色々なサービスで安くなりまし。[昔は「ドニーチョ」なんて土曜、日曜、夜しか使えないけど安いプランがありました。ポケベルなんて通信手段がまだまだ普通だった頃の話です]。これじゃあ誰もPHSなんて使わないよな。携帯電話の方が便利そうじゃん。
 と思われてきたPHSですが、サービスエリアは知らない内に随分と広がったし、機械がほとんどタダ同然で配られるようになったから、結構いいかもな。地下街やビルの中でも使える所があるし、なんといっても音質が良いのがグー。もちろん携帯電話とも話が出来ます。そして、データ通信はPHSというのが少し前までのトレンドでした。
 さて、PHSは携帯よりも新しいシステムだから、当然デジタル方式。一方、携帯電話は昔はアナログ方式でしたが、現在はデジタル方式。更に、cdmaOneから広がってきたスーパーデジタル方式もあります。
 え、いきなりデジタルとかアナログとかスーパーデジタルって言われても何が違うかって。デジタルの特徴を一般的に言うと、まずは音質が良い。CDとレコードを比べてみれば分かる通りです。[今、レコードなんか聴く奴って、オーディオマニアとかかよ? CDもあんまり聞かないでMP3だよな]。次に電池が長持ち。「1週間以上充電しないで動く」ってくらいで、昔のデジタルは売りになったものでしたが、今はこんなの当たり前。そしてなんといっても傍受されにくい、いわゆる「盗聴」の心配がないってことだね。携帯電話はデジタルなので余り心配ないけど、家庭のコードレスホンはまだアナログを使ってる人もいるんじゃないかな。アナログの機械で話をする時は、傍受されないように気を付けましょう。
 細かく言えば、デジタル方式、アナログ方式にもいくつか種類があるんだけど、まとめるとこうです。

  PHS:デジタル方式
  携帯電話:デジタル方式
  コードレスホン:デジタル方式、アナログ方式

 スーパーデジタルとかFOMAについては、この連載が終わった後にまた改めてやります。

 分からない点があればお問い合わせ下さい。ではまた次号まで。(つづく)
(来月と言わないところがなかなかヤラしい)

 皇紀2655年8月15日 「携帯電話のお話」講義より
 Free Paper 1996.7 Vol.79に掲載したものを元に書き改めています。
(C)1996−2003 星 期一

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